クリスマス、おめでとうございます。
神の子、イエス・キリストのご誕生を祝うクリスマスの喜びが、皆さんの上に豊かに臨みますように、お祈りいたします。
「クリスマス、おめでとございます」という挨拶の言葉は、新年を迎えるときの「明けまして、おめでとうございます」という言葉と重なるように感じますが、しかしそうではありません。
クリスマスの際の「おめでとう」という言葉をさかのぼって行くと、マリアのお腹の中に主イエスが宿ったとき(受胎告知)の天使の言葉に辿りつくのです。「おめでとう、恵まれた方。主があなたと共におられる」という言葉をマリアは天使から聞いたのです。マリアにとっては突然やっかいなことが襲ったのですから、「おめでとう」と言われるものではなかったのです。でも天使は「おめでとう」と言ったのです。
なぜでしょうか。
主があなたと共に、どんな時でも、どんな人にも共にいてくださることがおめでたいことだったからなのです。突然の災難や病気が襲うことがある。友達に裏切られて、みんなに見棄てられたような孤独感を味わうこともある。決しておめでたくないことがあります。もちろん楽しい時もある。大切なことは、どんな時も、どんな人も神さまは見棄てることなく、「あなたと共にいてくださる」のです。そのことがおめでたいのです。
クリスマス、おめでとうございます。神さまのご臨在を覚えましょう。教会の礼拝は、この喜びを互いが確認し合い、励まし合う時なのです。
どうぞ、お近くのルーテル教会をお訪ねください。
心から歓迎されることでしょう。
2014.12.25 総会議長 立山忠浩