2015年3月30日月曜日

主イエスのご受難を偲ぶときをご一緒に

教会の暦は「受難週」に入りました。次週4月5日の復活祭までの一週間、イエス・キリストの十字架の出来事を覚えてまいります。それぞれの教会で、特別な集会を企画されていると思いますので、ぜひご参加ください。

十字架は約2000年前の出来事ですが、決して過去のことではありません。

なぜなら、イエス・キリストが背負われた十字架とは、いつの時代も見出せるものだからです。

例えば、苦しみや悲しみという重い十字架というものがあるでしょう。
病気や貧困という苦悩や痛みを伴う十字架もあることでしょう。
戦争や犯罪、あるいは事故や自然災害のゆえに傷つき、命や財産までも奪われる方々もいます。これもやはり重い十字架でしょう。

また、自分自身のことをよく見つめ直すならば、至らなさや罪深さを感じざるを得ないこともあるはずです。
それも実は十字架なのです。

自分自身の十字架があり、隣人の十字架があり、日本中の、世界中の十字架もあります。

きっとイエス・キリストの十字架は、このようなすべての人々の重い十字架を背負うためだったのです。

慌ただしい毎日を送り、忙しい日々を過ごしている、これが私たちの日常かも知れません。

よく耳にすることですが、「慌ただしい」とは「心(忄)が荒れる」という漢字ですし、「忙しい」は「心を亡ぼす」と書きます。

その心を健全で、健康的なものに回復させていただき、自分自身を見つめ、自分の周囲に起こっていることを見つめたいと思います。

この受難週、そしてイースター(復活祭)にお近くのルーテル教会をぜひお訪ねください。心から歓迎されることでしょう。

2015年3月30日

日本福音ルーテル教会
総会議長 立山忠浩