2016年10月22日土曜日

宗教改革をご一緒に



 秋も深まって来ました。この季節、特に私たちルーテル教会(ルター派)にとって大切なことが、宗教改革を覚えることです。1517年10月31日、マルティン・ルターによって始まったのが宗教改革でした。

 ただ、日本に暮らす私たちにとっては、「宗教改革が何なのかよく分からない」、「遠いドイツの国で起こったことだから、自分とどんな関係があるのか興味もない」というのが偽らざる思いでしょう。

 「宗教改革」は英語では「リフォメイション」と言いますが、もう少し正確に言うと「リ・フォメイション」です。「リ」とは「再び」とか「新たに」という意味がありますから、フォメイション(構成、枠組み)をもう一度新たにするということになるのです。むしろ「リフォーム」の方が、私たちにはなじみがあるのかも知れません。家をリフォームする。洋服をリフォームする。元もとのものを残しながら、もう一度新しくするのです。きっと人生も同じなのです。

 自分の人生は、自分が今歩んでいる道はこれでいいのか。負の連鎖の人生を変えることはできないのか。だれもが心の中で考えることのある問いです。ルターの問いも同じだったのです。問うだけでなく、自分の人生を「リ・フォメイション」する道を探したのです。そして聖書に、イエス・キリストの教えにたどり着いたのです。
 
 人生のリフォメイション。やや大げさに聞こえるかも知れませんが、自分の人生を見つめ直し、本当の幸いを問うことはとても意義深いことだと思います。

 来年はいよいよ宗教改革500年を迎えます。自分にとってのリフォメイション。今年の宗教改革をご一緒に体験し、宗教改革の500年をみんなで祝う準備ができればと願っています。 
 
 どうぞ教会の礼拝にお越しください。心より歓迎されることでしょう。 

日本福音ルーテル教会
総会議長 立山忠浩