2017年3月1日水曜日

40日という日々を大切に



教会の暦は3月1日から四旬節に入りました。4月16日のイースター(復活祭)まで、日曜日を除く40日間をイエス・キリストの十字架を偲ぶときを過ごします。
 
「なぜ40日間も」と疑問が湧くことでしょうでしょう。それは聖書のできごとに由来するのです。旧約聖書のモーセが神様から十戒をいただいたとき、彼は40日もの間一人で山にいたのです。イエス・キリストが悪魔の誘惑にさらされ、試練を体験されたのも40日間でした。
 
この二つのできごとに共通していることは、一人で40日間を過ごしたということです。これほど孤独なことはなかったことでしょう。でもその孤独の中で、モーセもイエス・キリストも、いつも傍らにいてくださる主なる神様の存在を実感したのです。
 
ご一緒に十字架を偲ぶ40日間を過ごしましょう。
日々の生活を振り返り、様々な過ちや失敗したことがあれば神様に赦しを請いましょう。
そして私たちの過ちはイエス様の十字架によって赦されることを感謝しましょう。

自分では負いきれないほどの重荷を一人で担っている人は、その重荷を傍らで一緒に担ってくださっている方がいることを覚えたいものです。

 
さらに言えば、教会では自分自身の重荷(十字架)のためだけでなく、隣人の重荷のためにも祈りが献げられていることを覚えていただければ幸いです。

2017.3.1
日本福音ルーテル教会総会議長
立山忠浩