2017年12月4日月曜日

アドベント、足を止める時



教会の暦はアドベント(待降節)に入りました。教会にはアドベントリース(クランツ)が飾られ、4本のろうそくが立てられていることでしょう。1週間ごとに1本ずつ火を灯して行くことになります。そして4週目にクリスマスを迎えることになるのです。

 教会学校のある生徒が、「いっぺんにろうそくに火がついて、クリスマスが来ればいいのに」と言いました。クリスマスプレゼントをもらえる日が待ち遠しいのでしょう。微笑ましい言葉でしたが、アドベントという言葉は「だんだんと、少しずつ近づく」という意味を持っています。クリスマスまで時間をかけるのです。

 ただ、アドベントの期間を漫然と待つのではありません。クリスマスのことを聖書がどのように記しているのかを学び、そのことを思い巡らすのです。
 聖書を読んだことのない人にとっては、良い機会です。本当のクリスマスとはどんな出来事であったのかを知る機会となることでしょう。
 教会のクリスマスを幾度も体験している人にとっても、クリスマスの話をもう一度じっくりと読むことは意義深いことです。
 聖書は読むたびごとに、新しい気づきや発見をするものだからです。そのような恵み深い体験は、聖書のクリスマスの物語にしばし足を止め、時間をかけて思い巡らすことなしは起こらないのです。

 教会の礼拝はそのようなことのために開かれています。どうぞお越しください。相応しいアドベントを送り、恵みに満ちたクリスマスを皆さんとご一緒にお迎えできることを願っています。

2017.12
日本福音ルーテル教会総会議長
立山忠浩